素領域日記 2009/7/11(土)

中谷の『雪』が届く。
本文よりも、挿んであったしおりに目がいく。。
そこには「苺煮」(いちごに)の定義が広辞苑から引いてあった。
ジャムか?と誰しもがまず思うが、その瞬間しおりは冒頭からそれを否定する:「ジャムを作ることではなく、…」
へっ?
「…青森県岩手県の郷土料理の一つ。」
元々は八戸周辺の漁師による磯料理で、鮑(あわび)と海胆(うに)の吸物なのだそうだ。
そして新鮮な海胆の色が野苺に似ていたことからこの名になったそうな。
八戸はまだ新幹線で駅に停車したくらいで、降り立ったことはない。
残念ながら海胆は未だ美味しいと思ったことは無いが、いずれ是非この北東北の味を堪能してみたいと思う。
一応ネット上では缶詰されて通販されている。
今度買ってみようか。。。
髪を切りにQBへ行く。
帰りにあゆみBOOKSにおもわず立ち寄る。
なんと!
ついに小熊英二氏がその研究ターゲットに「1968年」を据えたようだ。
小熊英二著『1968』(新曜社)。
まだ上巻しか出ていないようだ。
しかし既に1000頁を超えている。。。相変わらずだ。。
この浩瀚なる書物をとりあえず斜め読みする。
手が震える。
重くて…
著者曰く「社会科学的アプローチ」に基づいて書かれているだけあって、これまでの全共闘論とは一線を画し、「あの年」、「あの運動」が爽快に、粒さに分析されている。
そして冷静に、建設的に例えば東大全共闘の一つ々の意思決定に評価が下されている。
山本義隆氏はこれをどう読むだろうか。
小熊氏がこの本を著す気になった理由は様々あるだろうが、大仏次郎論壇賞受賞式の際、会場の帝国ホテルで同じ年に大仏次郎賞を受けた山本氏と同席したことは記憶に新しい。
何はともあれ、この本は買ってきちんと読みたいと思うが、¥6,800するのでしばらく御預けだ。。