素領域日記 2016/6/9(木)

何だか泣きそうだ...
金森修東京大学教授が先月末に亡くなられていたことを仕事先から帰宿し最首悟師のツイートを久々に何気なく読んでいて知った。
それを読んだ時は一瞬目を疑った。そんな死ぬような歳ではまだなかったはずだと思ったからだ。しかし無情にも大手各氏に死亡記事がネット上に載っていた。享年61才。まだまだ氏からは素晴らしい仕事が産み出されたであろうことを想うと残念極まりない。日本の科学思想史、科学哲学界にとっては巨大な損失だと思う。そして日本社会にとっても。あるいは仏語圏の同学の世界にとっても貴重な人を失くしたと思う。
金森氏の遺言の如くなってしまったインタビュー記事を読んで、氏のいつも切れ味鋭い、が時に人間味が顔を出す、文章に何故に素領域が魅かれていたのかが少し分かった気がする。
氏の著作等で未読のものはまだまだ沢山あるし、氏に結局一度も会うこと叶わず、まして指導を受ける機会も無かった身としては、今後少しづつでも氏の遺していった仕事を解読することで氏の知性に触れるしかない。
ベルクソンの哲学にも果敢に切り込んだ金森修教授に合掌。
そして氏がその読者にも伝わるほど愛したご家族にも哀悼の意を表したい。